大腸が免疫をつかさどる理由 自己免疫疾患は食物繊維不足が原因

大腸が免疫をつかさどる理由 自己免疫疾患は食物繊維不足が原因

 

免疫をつかさどると言われている大腸、その腸内環境を見直すことで様々な「自己免疫疾患」を改善することができるかもしれません。

 

なぜなら大腸にはからだ全体の70%の免疫細胞が存在しているからです。

免疫細胞とは、体内に侵入してくる細菌やウィルス、また体内で発生する病原菌から、からだを守る働きがあります。

 

免疫細胞には細菌やウィルス、病原菌を攻撃するだけでなく、攻撃力の高まりすぎた免疫細胞にブレーキをかける役割もあるということがわかっているのです。

食生活のバランスの乱れなどで、ブレーキをかけるはずの免疫細胞が減少し、攻撃しなくてもいい細胞にまで攻撃をする免疫細胞が増える状態が自己免疫疾患を引き起こします。

 

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自己免疫疾患とは

 

異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を起こす、免疫寛容の破綻による疾患の総称。

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自己免疫疾患の代表的なものとしてアレルギーがあげられます。

花粉などの物質を異物と認識した免疫細胞が、過剰に反応して攻撃をするため、ひどいくしゃみや皮膚のただれなどを引き起こすのです。

免疫システムが正常な人の場合、ブレーキをかける免疫細胞が過剰な攻撃をゆるめてくれるので花粉症や、食物アレルギーは起こりにくくなります。

 

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自己免疫疾患にはどのようなものがあるか

 

自己免疫疾患は次のようなものも当てはまると言われています。

 

■潰瘍性大腸炎

■シェーグレン症候群

■貧血

■膠原病

■関節リウマチ

■バセドウ病

■橋本甲状腺炎

■1型糖尿病

■全身性エリテマトーデス

■血管炎

■アジソン病

■多発性筋炎

■全身性強皮症

 

細胞が自分の健康な皮膚や臓器を攻撃することが、自己免疫疾患の症状ですので、口内炎や胃潰瘍についても広い意味では含まれるといえるでしょう。

 

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自己免疫疾患は食物繊維不足が原因

 

自己免疫疾患だと診断されれば、免疫系を抑制する薬が処方されたり、免疫グロブリンの投与が治療として行われます。

しかしそもそも、自己免疫疾患に至った原因は「免疫細胞の暴走」いわゆる腸内細菌の異常だということがわかってきました。

 

腸内には「クロストリジウム菌」という過剰な攻撃にブレーキをかける細菌が存在します。

しかし自己免疫疾患の患者には、ブレーキ役の「クロストリジウム菌」が極端に少ないのです。

近年になってわかったことですが、自己免疫疾患は食物繊維の不足による腸内環境の悪化が大きな理由だといえます。

 

これまで自己免疫性疾患で投薬や治療を続けてきた人にとっては、「食物繊維をとれば病気が治る」なんて、にわかに信じられないでしょうね。

ですが人間のからだは実によくできたシステムで運用されているはずなのです。

基本に立ち返ると腸内環境を整えることが、いかに大切であるかがわかります。

 

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食物繊維の働き

 

食物繊維は古くは「何の栄養もないカスのようなもの」と考えられていました。

しかし、食物繊維は腸壁を保護したり、または刺激を与えたりすることで有害物質から腸壁を守っているのです。

また食物繊維は有害物質を体外に排出するという大きな役割もあります。

 

さらに腸内の善玉菌のエサになり、免疫細胞が育ちやすい環境を作るのです。

腸内で出来た免疫細胞は、血管に入り全身のパトロールをするため、腸内環境が免疫をつかさどると言われています。

腸内の状態が全身に反映されるともいえるのです。

 

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食物繊維をしっかりとることで、自己免疫疾患を改善

 

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。

それぞれに役割があり、主に「水溶性食物繊維」が腸壁の保護と善玉菌のエサになる役割で、「不溶性食物繊維」が有害物質を便として体外に排出する役割です。

 

そのため、両方の食物繊維をしっかりとる必要があります。

食物繊維をとることで、腸内は最適な状態になり、正常な免疫がある健康なからだを得ることができるばかりか、便秘の改善、ダイエットなど様々な恩恵を得ることができるでしょう。

 

積極的に食べたい食物繊維を多く含む食品

 

■海藻類

 

日本では昔から海苔やワカメなどを摂取して、長寿を保ってきました。

ところが、欧米化した食生活の変化で海藻類を食べることが少なくなったといいます。

ミネラルも多く含む海藻類は毎日食べたい食品です。

 

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■ゴボウ

 

食物繊維たっぷりのゴボウには抗酸化作用のあるポリフェノールも多く含まれています。

きんぴらゴボウなどにして、冷蔵庫で常備したいものです。

 

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■キノコ類

 

キノコは不溶性食物繊維をしっかりと含んでいますので、快適な便通にはうってつけです。

またマイタケは脂肪燃焼効果があるといわれ、お味噌汁などにいれると効率よくダイエットできるでしょう。

 

 

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■納豆

 

海外の人からも注目されている理想的な健康食品納豆は、食物繊維をバランスよく含むうえに、良質なたんぱく質でもあります。

できれば毎日とりたい食品です。

 

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■オクラ

 

オクラに含まれるネバっとした成分ペクチンは、肌のうるおいを保つ働きもするので、美容のためにもすぐれた野菜です。

 

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■キクイモ

 

キクイモに含まれるイヌリンは糖質の吸収を防ぎ、血糖値の上昇を抑えるので、「天然のインスリン」とも言われています。

カリウムや亜鉛を含んでいるので、大きな健康効果が期待できます。

 

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